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最近の香川真司やブンデスリーガへのネットの意見について思うこと

香川真司がプレミアリーグで通用しなかったという言い方をするアンチが結構いますね。ブンデスリーガで再び躍動しているのを見て、ブンデスリーガのレベルがプレミアより低いなどと吹聴している人すらいます。


しかしプレミア1年目で本来のポジションでなくても及第点の成績を残しているわけですし、後半戦トップ下のポジションで出場していた時には良いパフォーマンスを見せていました。2年目のモイーズ体制でもこれは変わらず、トップ下ならばサイドとは比べ物にならないほど効果的でした。それを考えると本来のポジションで使用されなかったことが数字のでない理由だったのでしょう。

また、チームが香川真司のスタイルとまったく逆の志向を持っていたことも問題だったのでしょう。周知の通りファーガソン監督は従来のマンチェスターユナイテッドの戦い方、ひいてはプレミア全体にも通じるサッカーを変えるために香川を獲得しました。明らかにドルトムントのような全体が連動して相手を崩すサッカーに変更しようとしていたわけです。

言ってしまえば、ファーガソン監督は戦術的な面でプレミアが他の欧州リーグのトップチームより遅れていることをはっきりと認識していたわけです。もちろんトップチームにおける戦術面の優位性だけでブンデスリーガとプレミアリーグ全体を比較するべきではないですが、ここは一つ事実としてあるわけです。

そして現在行われているチャンピオンズリーグの成績を見れば、プレミア勢が明らかに押されています。個々の選手のネームバリューを見れば、個人の力はプレミア勢の方が上かもしれないにも関わらずです。

こうした要素を考慮すると、プレミアリーグがブンデスリーガよりも上であると安易に主張することはできません。

香川真司はチーム全体が連動する現代サッカー戦術の中で生きる選手です。マンチェスターユナイテッドに代表されるプレミアリーグのチームの戦術では、その良さがまったく活かせません。このあたりは移籍前から言われていた通りです。

あくまでも戦術と選手の相性の問題であって、選手の実力不足などと言えるものではないです。当然、香川真司のことをもってプレミアリーグがブンデスリーガより上などと言うこともできません。

そして香川真司の選択も、オファーを受けた時点では自分を活かす戦術にシフトする構想を聞かされていたわけですし、ファン・ペルシー移籍で状況が変わった時点ではどうしようもなかったわけですから、選択ミスだと責めるわけにもいかないのです。

一部のサッカーファンは、あらゆる戦術に妥当する絶対的な「選手の能力値」のようなものを想定しているように思います。最強の選手を集めれば自動的に最強チームができるという発想です。しかしそんな共通通貨みたいな基準は存在しませんし、個人能力に優れた選手を集めたからといって強いチームになるわけでもありません。

こういった当たり前のことを見落として個々の選手やリーグ全体を非難するのは、まったくもって馬鹿げていると私は思います。


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